2026年8月28日
国立健康危機管理研究機構
黄色ブドウ球菌がMRSA化するのを阻止する新規因子を発見か?
~薬剤耐性・病原性の獲得過程を理解する手がかり~
● 発表のポイント
- 日本人のアトピー性皮膚患者患部から単離される黄色ブドウ球菌の主要な系統ST188は、薬剤耐性遺伝子や病原性遺伝子をほとんど持たないメチシリン感受性であることがわかっているが、なぜMRSA株が存在しないのか、その理由は明らかになっていなかった。
- 海外で報告された極めて稀なST188メチシリン耐性株(MRSA)とのゲノム比較解析により、メチシリン感受性ST188から機能未知なタンパク質SadRを発見した。SadRは様々なファージやプラスミドなどの外来性DNAの侵入を阻止した。
- SadRは一本鎖RNAを分解するタンパク質であり、RNA分解活性がファージ感染の阻止に重要であることが明らかとなった。
- 本研究は、黄色ブドウ球菌がMRSAとなり、他の薬剤耐性遺伝子や病原性に関与する遺伝子を獲得し、高病原性化するための過程を理解する重要な手がかりとなる。
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