新型コロナワクチンの継続的な接種を優先すべきは誰か? ~抗体応答不良の集団特定で接種戦略を最適化、感染拡大・重症化抑制へ~

名古屋大学
福島県立医科大学
九州大学
横浜市立大学
京都大学高等研究院 ヒト生物学高等研究拠点(WPI-ASHBi)
東京大学国際高等研究所 ニューロインテリジェンス国際研究機構(WPI-IRCN)
理化学研究所
科学技術振興機構
国立健康危機管理研究機構
千葉大学

【本研究のポイント】

【用語説明】

注1)COVID-19 mRNAワクチン:
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対して用いられた、ウイルスの設計図の一部に由来するmRNAを投与する新しいタイプのワクチン。新型コロナワクチンの一つ。


注2)追加接種:
ワクチンの初回接種で得られた免疫を、追加の接種によって再び強化すること。時間の経過とともに低下するワクチンの効果を高め、症状を伴う感染(発症)予防や重症化予防の効果を維持・向上させる。


注3)血中IgG(S)抗体価:
血液中に含まれる、ウイルス表面のスパイクタンパク質(S)に結合し、ウイルスの働きを抑えるIgG抗体の量を示す値。IgG抗体はワクチン接種や感染によって作られ、この数値が高いほど、体内にウイルスに対する免疫が備わっていると考えられる。


注4)ブレイクスルー感染:
ワクチン接種を完了した人が、ワクチンによって誘導された免疫の壁を越えて、ワクチンで免疫した同じ病原体(ウイルス)に感染すること。ワクチン接種を完了しても、感染そのものを抑制する免疫の不足や時間の経過による減少のために、感染する場合がある。一方で、新型コロナワクチン接種により、ブレイクスルー感染を起こしても発症や重症化するリスクが下がることが知られている。


注5)血中IgA(S)抗体価:
主に鼻や喉などの粘膜で働くIgA抗体の血液中での量を示す値。粘膜のIgA(S)抗体はウイルスの体内への侵入を防ぐ初期防御の役割を担っており、血中IgA(S)抗体価は粘膜IgA(S)抗体価のバイオマーカーとして感染予防効果との関連が注目されている指標の一つ。



詳細は以下のファイルをご覧ください。
リリース文書

【問合せ先】

取材・報道に関するお問い合せ
国立健康危機管理研究機構
E-mail: press(at)jihs.go.jp ※(at)は「@」に置換してください。
https://www.jihs.go.jp/