頻回訪問や支援調整を必要とする日本の精神科訪問看護利用者の特性に関する研究
2025年7月31日
国立健康危機管理研究機構
発表のポイント
〇精神科訪問看護が、どのような利用者に対して、どのような体制で、利用者の状態変化に応じた訪問看護を提供しているかを可視化するための実態調査を行いました。調査には全国の17法人56事業所からご協力いただき、週3回以上の頻回訪問や支援調整を行っている224名の利用者および事業所の特性について、カルテへの記載内容を含めた分析を行いました。
〇頻回な訪問を要する利用者や、支援に特別な調整を要する利用者に関する調査は、これまで行われていませんでした。週3回以上の訪問看護を継続している利用者は、身体ケアや家族支援、自傷他害のリスク等を要する精神症状が長期間続いていました。支援調整を週3回以上の訪問看護と組み合わせて行っている場合は、全般的機能レベルが低く、精神症状やセルフケアの変動があり、地域生活を継続するために多様な職種の支援を行っていました。訪問看護事業所の特徴によって、上記利用者のいる割合や利用者像には違いがあり、地域で担う役割が異なっていることが考えられました。
〇支援調整や頻回な訪問に関しては医療記録に詳細な記載を行うなど、判断の透明性を確保し、ケアプランを共有することが必要と考えられます。
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